結婚相談所で結婚した女

平均の倍稼いでそこそこ見栄えのいいアラフォー。前半は8歳下彼氏、以降は結婚相談所と旦那Sさんとの結婚生活

カメラ屋のお兄さん-2(ミュウさん恋愛昔ばなし

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kk-aug.hatenablog.com

 

カメラ屋のユアサさんの事を忘れ、仕事も軌道に乗ってカメラも以前より触らなくなって1年ちょっと経っていた初夏。

友達と「今年は東京湾の花火大会に行こう!」「いい席取ったから!!」と決まり、急に広角レンズを思い出す。

そう言えば、半年なんてとっくにたって結局連絡なんて来なかったなぁと思い出す。

 

1年もたっていれば、若い感じのお兄さんだったしまだ務めているかだって怪しい。

こちらから問い合わせしなおすことなんて全く頭をよぎらず、オークションサイトなんかを眺め出して、やっぱり出回っていないレアな一眼レンズに思いをはせ。

もう、高いけど、新品で買っちゃおうかと思い始めた頃。

 

平日の夜7時か8時位に知らない番号から電話がかかってきた。

知らない番号に恐る恐る出ると「フジヤカメラです。夜分遅くにすみません。ミュウさんのお電話でしょうか」という男性の声。応答すると、

「僕です。ユアサです。ずいぶん経ってしまったのですが、ご注文いただいていたレンズが入荷したのでお電話したのですが…」と言われた。

超広角レンズへの想いが一気にこみ上げ、二つ返事で購入と来店の約束をした。

 

当時、愛知県に住んでいたので「連休に東京に帰る時によります。何日の何時と言えないのですが前後三日のうちには必ず行きますので」と、「分かりました。ご用意してお待ちしていますね」と言われた。

 

時間もお金も有って、久しぶりに帰る東京での時間はあっという間に過ぎてしまい、結局花火大会の当日朝にフジヤカメラへ行った。

 

入店しレジへ直行。名前を告げると、当時ユアサさんが目配せしたあのおじさんが奥からカメラを持って出てきた。

「今日、ユアサは休暇なんですよ。明日は出社しますんで、良ければ寄って下さい。お会いするの楽しみにしてましたから」と言われた。

「そうなんですか。でも、明日愛知に帰宅するので寄れないんです。ユアサ様にはとても喜んでいた事お伝えください」と言って、持参したお土産はおじさんに渡した。

おじさんからは「そうかと思って」と、小さな便せんを受け取る。

 

そこには、ボールペンで小さめに、あまりきれいではない字で「ご使用感、ぜひ教えて下さいね ユアサ」と、ユアサさんのらしきメールアドレスがあった。

 

そこまで来てやっと、

「あ、ユアサさん私の事好きだったんだ」と分かったミュウさん。

 

ほんのり心の底が暖かくなったけど。

当時は何よりも友人たちとの遊びが楽しくて、直後の花火大会でメモ書きの事もすっかり忘れてしまった。 同時に彼氏もいたのでユアサさんへの執着の余地も持てなかった。

 

便せんはぐしゃぐしゃにしたら悪いと思って、レンズの箱に押し込んでいたので、愛知の自宅に帰宅し数日後にレンズをしまうその時にやっと思い出した。

 

「もう、数日たってしまっていたから」を理由に、連絡する事は無かった。

このブログを書くためにレンズの箱を開けたら便せんは入っていたけど、10年以上前に貰った”携帯”アドレスは、もう使えないだろうけどね。

 

これ「恋愛」の話ではないね(笑)

カメラにまつわるミュウさんの昔話でした。