久しぶりに会ったパーマヘアのF君は、自分に似合うものをよく知っている。
私も綺麗な格好で行ったけど、自信がなくなる。 普通に立ってたらカッコいい彼だから。一緒に歩いて、周りから私たちはどう見えるのか気になった。
F君が予約したお店はセンスが良くご飯も美味しかった。けど、私はこういう時に味がしない。気持ちが一杯になるから。 とは言え、うなぎの卵焼きと焼き海老、鮎のお椀美味しかったけどね。
会社の事、彼の新しい仕事のこと、彼の新しい家のこと、私の家の事、私の好みの事、1番最近別れた彼氏の事とか。色々、これまで喋らなかったことを沢山喋った。
F君が“大好きな私”に伝えたかった事は
1)半年に一度、私がF君を評価したメールは印刷して大切に持っている
2)私のにおいが4年間ずっと好きでたまらなかった事
…よ、4年間…にわかに感じていたけど、こいつは変態だ。
結局、まともに私へ告白して来ることは無かったけど、色々理由をつけながら私の家まで付いてきた。 泊まりたいというが、どうにかなだめて帰す私。
まだ、関係性を決めかねている私は色々”その後”を気にしてしまうから。社会的立場がる大人だから…
お別れのハグを許すと、思いっきり私のうなじを嗅いでくる。 不意に、私の下腹に硬いものが当たる。
「ごめんなさい」と言うけど、そこまでは責められない。君は私よりかなり若いから。
次に会う時は昼間にしよう。