F君の同期入社E子ちゃんは、色白美人で可愛い。
私や、周囲はずっと「この二人は付き合っている」と思っていたけど、実際はどうだったんだろう。
毎月恒例、隣の部長の「Fは元気かな?」が今日も始まった。
たまたま居合わせたF君の同期のE子ちゃんへその矛先は向けられる。
「私、全然連絡とってないんで。わかんないですね」
「9月の私の誕生日に『お誕生日おめでとう』ってLINEがあって、『ありがとう』って返したきりです」
部長も私も意外な気持ち。もっと、お互いに相思相愛な感じだと思っていたけど。
「私、F君辞める時も部長から又聞きで知りましたし、それ以降特に会話もしてないんですよ。」
ミュウ「私も個別には『辞めます』の話は無かったんだよねぇ。前任の部長とかにも言ってなくて、そこを注意したり。」「社会人のけじめとして、ちょっとよろしくねいよね」
E子「礼儀がないというより、言うのが怖いんだと思います。私はそういうヤツだと思ってます。」
部長「そうかぁ。『じゃ、E子ちゃんが寂しがってた』って、Fに言っとくかな」
E子「あ、どっちでもいいです」
****
E子ちゃんへ淡い嫉妬心を感じながらも、薄々気づいていたF君の人格をまた一つ知ることができた。
あの優しさや、仕事から逃げてしまう部分は臆病な気持ちが勝ってしまうから。
自信が持てないのも臆病だから?
私に対しても臆病な彼は色々勇気を出して言ってくれているけど、まだ隠していることも多い気もする。 これは、私のマーケティング経験がビジネスライクにそう思わせる。
なかなかに弱っているF君。隣の部長でもいいから、気分転換をさせてあげて欲しい。