ピクニックデートの一件で私の気持ちが凍え距離を置きたい自分が居たけど、連絡一つ遅れただけで動揺する自分に「F君が嫌いになったわけではないのだ」と、自分の気持ちに気づく。ちょっと時間かかりすぎ。
大好きで期待しすぎるから、少し思った通りにならなかった”だけ”で嫌われ、ないがしろにされたような気分になり、悲しくなる。 悲しいのが痛いから、痛みの要因を遠ざけようと拒否してしまっているだけ。
私の心の機微にめんどくさいと思っただろう。上司で付き合っていた頃より素で当たっているし。 でも、そのやり取りに付き合ってくれること自体が最大の愛なのである。
「旅行に行かなければいいのに」「たった2時間しか時間をくれなかった」こう考えていた自分がF君よりもかなり子供じみた思考。
これ、20代前半で気づいてたら、今頃カナダで暮らしてたのになぁーとか。昔の恋人を思い出したり・・・
たった2時間のピクニックデートと甘く見て、”まぁそれなりな恰好”と手作りビスケットだけ下げて行った私。
対して、大きなレジャーシート、二人分のコーヒー、おろしたての靴、身支度を整え、きちんとセットした髪で来たF君。 手には、ちりめん山椒とガーゼマスクのお土産付きで。
「こんなに沢山!しかも私が絶対喜ぶやつ!(ちりめん山椒)」と言うと、嬉しそうに「当然ですよ」と笑顔で返す。
14時に集まり、16時解散のはずが「この後の美容室、5時半とかに来ても大丈夫って言われたので、もう少し居ましょう」と言ってくれる。
ただただ居たたまれない気持ちの私は、すべてがうわの空で、16時ごろに振り出した小雨を理由に時間通りの解散を促した。
改札前でまごつく私に気づいてか、「ハグですね」と、相変わらず抱かれ心地の悪い細い体でハグをしてくれる。
「一週間以内にまた会いたいですね。」とニヤニヤしながら言うF君。
・・・ん?次の焼肉デートの日は2週間後だぞ?
早速、次回の予定が延期になりそうな予感に包まれながらも、年下の丁寧すぎる愛情表現に”無力で小さな私”が安心できる場所に居られるような、今までにない自分になれた。