私の優秀な部下Aくんが、久しぶりにもう一人の部下(通称:おじい)と仕事で言い合いになった。
Aくん「なんでこの設定使ったんですか?危険度が高いから搭載するのはグレー判断ですよ!」
「依頼元はそれ知らないんだから、我々で判断しないとダメですよ。」
おじい「前回この設定でやってあったから搭載した!」「グレーであって、ダメではないから間違ってない!」
こんな内容。
・A君が本当に話したいのは「これからどうするか」「今後はこうして欲しい」という事。
・おじいが話したいのは「いまの自分は間違っていない」という事。
2人の目的地である「滞りない業務遂行」はズレていないのだが、これからのためにひと手間かけて保険を掛けた行動をしたいAくんと、進めながら問題が起きたときに対処して行きたいおじい。
これが歩み寄って折衝するためには…
A君はおじいが「今の話をしている」事に気付く。 おじいはA君が「未来の話をしている」事に気付く。
で、どちらかがどちらかの時間軸に合わせなきゃいけないんですね。
と、私がSさんとズレる時の事と重なって、実体験をもって学びました。
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話し合いのズレに問題を感じているA君はミュウさんに「どうしたらいいですか」相談に来てくれたので、
1)相手の話の時間軸を捉える。まず、相手の軸上の話をする。
2)それが解決した後で、自分の時間軸の話をする。
この手順を教えました。
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まぁ、常に先を見て予防線を張って進みたい私やA君は「効率的」である事も気にしているので2回話をしなきゃいけないこと自体も嫌なんで、ガマンなんです。
現状対処主義なSさんやおじいは、自分がやった事にとやかく言われることが嫌で聞いてあげてるだけでガマンなんです。
たぶん、Sさんやおじいは「どうせうまく行かないに決まってる」「そう先回りしたって、邪魔が入るかもしれない」という悲観的な感覚が有るから先回りして動けないんだと思います。
同時に、それぞれ「自分は間違っていない」とも思っているから各自の思考や行動は譲りたくないんです。
なので、相性は悪いですよね。
相手をコントロールしようと思って話をしてしまうとうまく行かない。だから、誘導するのではなく「今、自分はどう感じている」という話し方をしなくちゃいけない。
そこで、譲り合う点を見出していかなきゃいけないのだけど。
前提として、考え方や相性が違うので苦労します。
その苦労をどう対処するか。
婚姻関係は職場の同僚ほど縛られた関係じゃないので、解消することで距離を置き、簡単に解決する方法も有るけど。
「黙って時間を置いてしまうのは一番無駄だと思うから、ぶつかっても話し合いたい」と、A君は教えてくれました。
そうなんだよなぁ。話し合い。
彼からしたら私がどうでもいい事にこだわっているだけに見えて、私も「そうなのかもなぁ」という気にもなってくる。
お互いの相性の悪い部分をはっきりと見つけたとき、フェードアウトせず向き合えるのがマトモな大人なのかもしれないなぁ。
勉強になります。