うちの旦那(仮)はマイノリティMENSA

平均の倍稼いで、そこそこ見栄えのいいアラフォー。前半は8歳下彼氏F君、後半はMENSA旦那Sさんの話

待って!ちゃんとプロポーズしてない!!(婚約後日談

バリキャリクソ女の私ミュウさんは、愛してやまないSさんとの結婚!

といっても「部下たちは…」「仕事の引継ぎが…」など、仕事の事が先に立ってしまう。

 

勤務先で担う業務は、私が単独専任であり、そもそも私が創出した部門なので前任者が居ない。持っている仕事を前にも後ろにも置く場所が無い。

その状況を分かってこれまで動いては来たけど。

「その仕事、他に誰が出来るの?」と専務や本部長に言われてひるんで今日まで来てしまった。実際私も、周囲も、結婚するなんて思ってなかったと思う。

そんな自分への負い目も有って、チームに迷惑はかけたくない。かといってSさんをないがしろにする生活は送れない。

 

この思いがあって、早々に部長と部門リーダーへ結婚の意向と、改めての増員を前提にした求人願いを伝えた。祝福されにくいだろう事を想定して…。

 

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思った通り”お葬式感”のある空気になる一方で、部長からは「良かった。」「君が自分の人生を選べる環境になったんだね。本当に良かった」と言われ涙ぐむ。

同時に「どんな人を置けばいい?」「俺にも想像がつかない…」と言われ、年内に業務マニュアルを全て作り上げる約束をした。

 

私の結婚には、業務全てをマニュアル化することが条件となった。

 

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やり切れるか不安な気持ち、やっぱり手放しに祝福はされにくい状況、様々な思いが巡り疲れる。重たい足を引きずりながら帰宅した。

ブルーな気持ちになりながらその日のトピックスとして

「今日、部長に『結婚したい人が居て、年末に一か月休みたい』『人を増やしてください』と言ったよ」と愛する旦那様へライン。

明日から出張だし、返事は深夜だろうと服を脱ぎ、ベッドから夜風に当たりながら外を眺めていると、

 

「待って待って!! ちゃんとプロポーズしてない!ちょーうれしい!でもちゃんと言いたい!!」

とのメッセージの後、電話が。

気分が重たく、ワンコール目では出られず。

ツーコル目で出ると「今すぐ家の住所教えて」と一言。

 

少し悩みながら住所を言うと「あ、ごめん、書くものなかった‥」とバタバタするSさん。

面倒なので、いつも待ち合わせる近所の駅を指定した。

 

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部屋着で、まったく前に踏み出さない足を引きずりながら駅へ向かう。

待っていると自転車にまたがって着の身着のままの彼が登場した。

40歳に見えない彼の風貌だから許される姿。

 

「この辺で一番ロマンチックな場所、教えて・・」

上がった息を抑えながら絞り出して言う彼の顔を見て、日中の仕事への葛藤があふれ出し。抱きついて胸元でわんわん泣いてやった。

 

数分泣いても結局気持ちが落ち着かず街を歩き、

交差点の脇に立ち止まって、両手を握られ。

「プロポーズするからよく聞いて。」

「まだ、君に釣合っていないんじゃないかって良く悩むけど、前向きに生きようって思えるようになった。 ミュウさんを笑顔にできるよう頑張るから。俺と結婚してください。」

 

これが、Sさんがミュウさんに送ってくれたプロポーズの言葉です。

「『上司に言う』って相談してほしかった…」という彼にまたなんだか気持ちがこみ上げて。

私はあなたと結婚するのにやる事がいっぱいだから、会社に迷惑を掛けちゃいけないと思って、あなたより私の方が結婚の事考えている!

とまた泣くミュウさんーーー。

 

結局そんなゴタゴタで。お気に入りの川沿いでさんざん彼に一時間ほど甘えて。

翌日から出張の彼の背中を見送った。

 

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後日、出張先から早朝に送られたラインには「こちらも上司に結婚の意向と11月に休暇を取る了解を得ました」と書かれ。

 

プロポーズされたときに実感できなかった幸福感に満ち足りた朝。

また涙が出ていた。

 

自分がこんなに自分の事で泣くなんて。

私らしい早とちりで、彼らしいバタバタなプロポーズでした。

「次の週末は『第一回家族会議』だ!」と出張先から送られるメッセージと、その朝の景色と、朝の散歩道で聞いていた曲は一生忘れないと思う。